残す子と里子に出す子

種卵を譲っていただく場合、大抵のブリーダーさんは「10個単位」または「10個以上」という
数量を指定されると思います。

10個人工孵化に試み、10羽孵化した場合。10羽全て飼えますか?

すみません、我が家は無理でした。
初めての人工孵化です。3〜4羽くらい孵化してくれればいいなぁ、くらいに思っていたので
まさか9羽も孵化するとは、という状況でした。
もちろん嬉しい悲鳴です。
生まれたのは白が2羽とシナモンが7羽。
親にシナモンがいるのは3羽だけのはず・・・その中の1羽は白だったので残りの5羽は
隔世遺伝でのシナモンでした。
面白いなーと思いましたね。そしてやはり白は出にくい色なんだなぁと。

我が家に残すのは2羽までと家族と決めていました。
1羽は白にして、もう1羽は最終的に残った子にしようと。
残った子が残留の白と兄弟ではなく、更にオスメスになったら番にできるなぁ、なんて
ささやかな野望もありました(笑)

前述したとおり完治したとはいえペローシスを患って孵化した雛が3羽いました。
確実なことは言えませんが、ひょっとしたら将来歩行障害が再発するかもしれない、
繁殖させた場合遺伝で雛に発生してしまうかもしれない、その事を理解された上で
里親を希望される方がいれば良いですが、もし里親が決まらなかった場合はどうしよう?
そんな事が頭の中をぐるぐるしていました。

兎に角、里親探しをしなければ始まらない!
鳥類の里親募集サイトを巡回し、mixiの鳥類里親コミュに投稿し。
意外な・・・と書いてしまったら失礼かもしれませんが、鶏などの家禽系の里親募集サイトでも
反響がありました。

ちなみに、我が家の雛は全て無償でお譲りしました。
里親を探す際、有償での譲渡には動物取扱業の資格が必要であり、私はその資格を
持っていなかったからです。
都道府県により詳細は異なるみたいですが、東京都の場合は
・年間2匹以上の有償譲渡
・金銭以外による物々交換(餌のカンパなども含む)
・年間3桁など販売業を圧迫すると思われる過剰な数の無償譲渡
はNGとの回答をいただきました。
年間2匹以上というのは証明する手段もないため、資格は持っておいた方がトラブルは
少ないと感じました。

また、里親探しをする際に注意しなければならないのが
「愛玩目的以外での里親を希望される人がいる」という事です。
家禽として既に飼育をしていて異血を入れたい、みたいなものであればOKですが
爬虫類や猛禽類を飼育されている人で餌として欲しがる人もいます。
餌用の冷凍ウズラも販売されていますが、生餌をあげたいのでしょうね。
無償譲渡なら「タダでエサゲット!」という考えでしょう。
その気持ちはわからない事もありません。
しかし、そのような方に渡したくありませんよね?
大切に育てた子を餌になんてされたくありませんよね?
相手もそれがわかっているから決して餌として欲しいという事は言いません。
それをどうやって見抜くかは、やはりその人とよく話すしか無いのです。
鳥の飼育経験を聞いたり、さりげなくそういう天敵系の動物を飼育していないか聞いてみたり。
この人なら可愛がってくれる!そう思えた人に渡せるのが一番良いと思います。

我が家の場合、里親探しを始めてから1ヶ月ほどで7羽の里親が決まりました。
残る事になったのは最初に残留を決めていた白1羽と募集で残った1羽。
ペローシスの子が決まらなかったら白の里子出しも考えていましたが、無事に里親さんが
決まったので白の残留が決まりました。
兄弟では無い2羽だったので、オスメスだったらいいな〜なんてちょっと期待も。
ホッとしたのも束の間、我が家に残留決定となった2羽が実はオス同士という事が判明、
大喧嘩をしてしまったので結局もう1羽里子に出し、我が家に残ったのは白1羽となりました。

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